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第153回 「今津久雄的こころ」    令和 7年4月10日                  外食経営塾塾長  今津久雄   

 入社式シーズンでしたね。大企業や中小企業で若干の異なりはあるものの「新入社員を受け入れ」「会社の為に貢献してほしい第一歩」的な意図は代わり有りません。ただ新入社員の志には、昔と大きな変化があるように言われていました・・・セカンドキャリア・・・を言う新入社員がいたことに驚きました。

 無論人生自分のためですから、自分第一!そのためには、この会社が「一生の職場」?かどうかを客観的に把握しておくことは大事ではあるのでしょうけれど、入社式に向かう街頭インタビューで「セカンドキャリアもありますから」と答えますかね~~?と感じました。

 前職時代は「飲食業は第一候補職業ではない」という時代でしたから、入社式も3月末に行い、大手の入社式前に少しでも話題になれば・・・と。店の広間でも充分開催できましたが、新入社員の意識高揚のため、新宿駅前の貸しホールで開催したり、著名人のゲスト講演もしたり・・・保護者のご同席も促したりしたものです。高卒が中心では有りましたが、徐々に大卒社員も増えるようになって来ました。無論、伴う入社後の研修等々にも力を入れ始めました。

 とは言え、定着率が低くて母校の先生方や保護者の方々にもご心配をおかけしたことは事実です・・・職業柄「お客様中心」でしたから、今で言う「カスハラ」的なことも有り、職場内では「パワハラまん延?」能力より年期が優先。封建的?長時間労働・・・土日就労。遅くまでの就労・・・等々、中々受け入れられない状況下でしたね。

 「BIGステップ21」と銘打って「自分の将来を明確に方向性を考える」ことも提案しました。「会社で幹部になる」「その道のエキスパートになる」「独立・自営の道を模索」の3つの道に沿って、働き方を選べるように・・・年に一度自己申告書を提出させるとう言うものでした。(導入前の先輩社員の無理解?反応?も、課題でした)

 先の「セカンドキャリア」の模索も肯定的に示したつもりでしたが、現実には「嫌で辞めてゆく」人が多かったことは事実でした。若い社員が増え始めてはいましたが、店の運営には「職人技術」も重要なことでしたから、特に調理場は即戦力化が中々難しいことも大きな問題でしたね・・・切る・盛り付け・味付け・・・付け焼き刃ではできませんから。接客はある程度できても「落ち着き」「風格?」的な要素も必要になっている店格でしたから、高齢パートタイマーの方々に大きく依存していることも事実でした・・・失敗山積の経験でした。